熊本YWCA新聞2013年7月号

 2013-07-12

6月聖書の学び 「十戒の第八戒」  “あなたは盗んではならない”

盗むという言葉は普通「なにか物を盗む」というイメージがあると思われますが、この戒めはただ単なる盗みだけでなく、根本的に神様との関係で考える戒めです。
もともとは‘財の管理’からできた戒めであり、神様から託されたモノを自分のモノのうに考え、取り扱うことへの戒めでです。
万物の所有者は神様であり、私たちはそれら全てのモノを委託された管理者なのです。
『世界がもし100人の村だったら』という話を聞いたことがありますか?
「世界には63億人いるが、もしそれを100人の村に縮めるとどうなる?100人のうち61人がアジア人、13人がアフリカ人、13人が南北アメリカ人、12人がヨーロッパ人、あとは南太平洋地域の人。20人は栄養が十分ではない。全ての富のうち6人が59%を持ち、74人が39%を、20人がたった2%を分け合っている。全てのエネルギーの80%は20人が使い、残りを80人で使っている。75人は食べ物の蓄えがあり、雨露をしのぐ所がある。17人はきれいな水も
飲めない。・・・・」
現在の世界中に見られる富の偏り・不正の横行・南北格差は、神様からの委託という視点が全く欠けていると思われます。特に先進国の人々は傾聴しなければならない戒めでしょう。
 全てのモノが神様からの恵みであり、預かりものであることをわきまえて、世界中の人々と豊かな生き方ができるように心がけたいと思います。       (江崎記)


被災者に寄り添った支援を
―5月25日日民衆法廷@熊大での証言―

高済 コズエ

私は2011年3月に起きた原発事故の被害を受けて、福島県二本松市から熊本へ自主避難してきました。それまでは、東京電力福島第一原発から北西に約45km。線量が高いということで避難区域になった場所から10数キロのところに住んでいました。毎日テレビで流される原子炉建屋の爆発映像と同時に、避難範囲が少しずつ広がっていき、私が住む町にも、隣の町の人達が続々と避難してきました。当然、次は、私たちの住む場所にも避難命令が出るのだと考えていました。ところが、避難区域が広がる様子は全くありません。不思議に思っていると、事故後10日もしないうちに、「放射線は安全だ」とする学者が福島県に入ってきました。国は、人を見捨てて「安全キャンペーン」を開始したのです。こうなると、知識も権力も広報する力のない私たちには、とても太刀打ちできません。
また、福島からの避難者が県外で差別にあっていると、福島県知事がテレビや新聞で泣きながら抗議していました。差別が本当にあったのかは確かめようもありませんが、「外に出るといじめられるなら、みんなでここにいたほうがいいよ」と、放射能より差別を恐れる人もいました。
そして、2011年3月には二本松市の公式発表ですら、毎時8.89マイクロシーベルトを観測したのにもかかわらず、周囲の人々は「国の発表は嘘ばかりだと思うけど、お金がないから避難が出来ない」と諦めていました。その為に、避難区域に指定されなかった市町村に住む人たちは、「全て自己責任」で汚染地帯を離れる以外に、選択の余地がありませんでした。そしてそこに、今でも汚染地帯からの避難が叶わぬ人や、避難を望まない人、それから、「福島を除染するから大丈夫だ」と言う、政府の言葉を信じている人たちが生活しています。福島県の浜通り・中通りのほとんどは、法律上飲食も寝泊りも出来ない「放射線管理区域」レベル以上の地域なのにです。そんな原発事故被災地の現状ですが、昨年6月には超党派議員たちの努力で、「原発事故子ども・被災者支援法」という法律が、全会一致で可決されました。それは、東京電力福島原発事故によって、被害を受けている子どもや住民に対する「避難の権利」「留まる権利」「帰還する権利」を認め、健康面や生活面を国が支援すると宣言したものです。 しかし、「避難の権利」を保障する政策としては、避難先から帰省する際に高速道路を使えば無料になるというもので、九州や沖縄に避難してきた者にとっては、何のメリットもないものを渡されただけでした。それどころか、避難者のための借り上げ住宅の新規入居受け付けが打ち切られるなど、「避難の権利」は、どんどん失われていきます。
このようにして国は避難者だけではなく、「放射線管理区域」レベルに留まっている人々に、あの手この手で今から避難することを諦めさせ、「避難する権利」を奪っているのです。この現実に、怒りの気持ちを抑えることができません。

こういった状況があるにもかかわらず、復興費は日本中にばらまかれています。力のある人たちが、日本中で復興費の奪い合いをしているのです。先日は、九州のとある山の中の林道整備に億単位で復興費が使われていたと、小さく報道されていました。おかしな話です。おかしいのは、もちろん国だけではありません。東京電力もです。
私の家の庭に、東京電力から出た放射能に汚染された大量の土を保管しているというのに、大人は一律12万円の賠償金のみで、保管料は支払ってくれません。勿論引取りにも来ません。
それだけでも理不尽だと感じているのに、東電社員の給料が上がったり、2011年度も電気事業連合会に18億円もの会費を支払っていたなど、ただただあきれるばかりです。
私は、この支援法を原発事故被害者のために活きた法律にしたいと思い、昨年秋に、有志と共に、熊本県に避難している方を対象に聞き取りとアンケート調査を実施し、それを基に意見書を取りまとめ、復興庁と熊本県に提出しました。震災前まで一緒に住んでいた家族と別れ、二重生活、三重生活をする方が多く、精神的にも、経済的にも苦しんでいることがはっきりと読み取れました。家族全員で来られた方も、失業や無理な転職等により、経済的に非常に困難な状況に置かれています。中には、避難生活を続けるための資金をどうにも工面出来なくなり、泣く泣く元いた所へ帰る人もいます。また、避難前に住んでいた場所によっては、放射能の被害があったことを、全く認めてもらえない方もいます。それが心の負担となり、自分が原発事故からの避難者であると口に出せないでいる人もいます。そのような事実が、支援を受ける手立てを奪う大きな障壁ともなっています。
またある避難者は、「福島から避難した人は裏切り者。関東から避難した人はバカ者と言われている」と、自分の置かれた立場を皮肉な言葉にしていました。家族を守るために避難するという当たり前のことをしただけなのに、なぜこのような自分に鞭打つような言葉を吐かなければならないのか。原発事故は、自然や生活だけではなく、大事な人間関係までも破壊してしまうものだということを、この方の言葉が教えています。さらに、健康問題に関しても、「放射能の影響だ」と断言することは出来ないまでも、震災後に確実に急増している症状があります。例えば甲状腺に異常が出るとか、すでに甲状腺がんを発症した子どもたちが9人もしくは10人いるという状況があります。他にもさまざまな異常を肌で感じとり、そして自分の子どもに異常が出始めてから、慌てて汚染地域から避難を開始する方もいます。こんなふうに、私たち原発事故の被害者は、出口の見えないとても辛い状況に追い込まれているのです。
今、加害企業が国に守られ、被害者が放置されている現状を見ると、私たちは、「被災者支援法」をなんとしても実態に則した法律にし、機能させなければならないと思います。
ひとたび大きな原発事故が起これば、こんな小さな島国の国土なんてあっという間に汚染されることなど、国も電力会社も知っていたはずです。知らなかったとは言わせません。もちろん、人口密度の高いこの国で原発事故が起きれば、大勢の被害者に賠償するだけで国家がつぶれることも、国も東電も知っているはずです。今の日本は、東電が起こした原発事故で被害を受けた人に、真っ当な賠償をせずに放置しているので、なんとか国家として体裁を保っているだけであることを忘れないでください。
本当は、この原発事故で受けた屈辱は、お金なんかで解決できるとは全く思っていませんし、お金で解決して欲しいとも思っていません。しかしだからと言って、福島で起きた原発事故の処理を、このまま適当に終わらせてもいいのでしょうか。私は、これでいいとは絶対に思いません。
これ以上、福島と同じ過ちを繰り返さないためにも、「福島原発事故の責任を取れ」と加害者に強く求め続けていかなければ、近い将来、国も電力会社も必ず同じ過ちを繰り返すと思います。福島の事故の検証も責任の所在も明らかにしないまま、原発再稼働をしようとしている国や電力会社のなりふり構わぬ今の姿を見れば、事故の再発は目に見えています。どこまで国民をばかにしているのでしょうか。
 私は、法治国家の住民として、原発事故の責任の取らせ方が、刑事罰か民事罰、そしてこの支援法を使うかの三択しかないのであれば、国と加害企業に、この三つ全てをもって責任の取り方を学ばせたいと思います。
 

あじさいバザー報告
 6月8日、晴天に恵まれて、恒例のあじさいバザーが花陵会で多くのお客様を迎えて賑やかに行われました。前日の会場掃除、運搬、展示、値つけ等の準備から当日の販売、食バザー、片付けまでお手伝いくださった方々、本当にご奉仕ありがとうございました。今回は、神戸に移転された宮崎公子さんからいただいたたくさんの素敵な品々をはじめ、出品物が多く、場所が足りないほどでした。手作りのメッセージ付き9条、96条クッキー3個組(一袋100円)の売れ行きも好調でした。ワンコインランチの冷やし中華、おいしかったです!ブティック、アクセサリーコーナーでは掘り出し物を見つけて幸せ気分を満喫する人、久しぶりの交流を楽しむ人、
元気いっぱいの野菜、食品コーナー、出店、・・お一人お一人のご協力で、160.561円の益金があり5万円を日本Y多文化共生ファンド(中国含む被災者支援)に感謝して送らせていただきました。皆さま、お疲れさまでした!!(俵記)



推薦図書        
「真の文明は人を殺さず ―田中正造の言葉に学ぶ明日の日本―」

著者 小松 裕  発行元:小学館 1.400円

先日、田中正造の研究者小松裕氏の講演会に参加した。田中正造の没後100年を覚えての企画であった。正造は足尾銅山鉱毒問題に関わり続けた人であり、それに関わり続ける中で「生命よりも金や物を優先する物質中心、経済至上主義」に気づき、人の命が軽視されていることが本質的問題であると見抜いていた。近代化の犠牲になった「非命の死者」つまり「いのち」の問題である。自分の生き方、良心、自分の存在そのものが問われる問題として、死ぬまで闘い続けた。
 ミナマタの問題も有機水銀中毒という同じく「生命の軽視」された事件である。胎児生水俣病の被害者は今もなお苦しみ続け、未だに解決の見えない(政府は幕引きをしたがっているが)被害者も多くおられると思われる。その問題に寄り添って関わり続けた方が、原田正純氏である。
 そして、今また「生命の軽視」が起こっている。3.11東日本大災害によって引き起こされた東京電力福島原子力発電所の事件(小松氏は事故ではなく事件であると語った)により福島県民の一部は自分の住まいを追われ、仮設住宅の生活を余儀なくされ、風評被害の影響は人権差別にもつながり、農産物も大きな被害を受けている。加えて目に見えない放射能による今後の影響は全く予想がつかない状態といえる。
 この「本」を読む時「人の生命」がないがしろにされた足尾の問題が今につながっていることを知らされる。これからの日本が本当に「人の生命」を大切にする国に変わってほしいと願う。是非一読をおすすめしたい。
             (記 江崎啓子)


旅  パリ  第一回                        石田喜美子
旅のだいご味は非日常性にあると言います。日ごろの煩わしい人間関係やいつもいつも追いかけてくるエンドレスな仕事、そして漠然としたよくわからない不安感。それらから解放され自由にしてくれるこの何とも言えない空間を求めて、私の心はいつも“旅じたく”です。
パリは私をちょっと不安にします。時に親しげに時に素知らぬ風情で、迷い子のような私を微笑みながらあしらったりするのです。
朝、目が覚めて、あー、今ここはパリです。少しおめかしして一寸緊張した面持ちの夫と手を携えてホテルのダイニングに向かいます、これってとても非日常的。外国語で飲み物をオーダーする私が好き、知らない人と目で挨拶するのも好き、美味しそうな朝ご飯を優雅に選んでる私もいいな~。背筋を伸ばしてコーヒーを飲んでる夫もとても非日常的。しかも今日一日何をしてもいいんです。窓からのぞくと通りの前はカフェです。朝の7時には誰かがコーヒーを飲んで新聞を読んでいます。ず~と一杯のコーヒーでテーブルを占領しています。一人でテラス席で通る人を見るともなく見ながらワインをちびちびしている人もいます。大勢でひしめき合いながら談笑している若者たちもいます。何が楽しいのかずっと笑い合っています。オジサンのグループもいます。何をあんなに語らっているのでしょう。私と夫が出かけて帰ってきてもカフェはまだ込み合っています。夕方になるとそれはもう大賑わい、多分このホテルがバスティーユというちょっと下町風な場所にあるので、特にこのにぎわいじゃないんでしょうか。さて今日の夕飯は路地裏のパリコンビニを探して、パンとトマト、チーズに生ハムを買い込みそれですませましょう。あー明日はどんな一日が待っているのかしら。

 
☆センター大整理&大掃除
留学生の会リサイクルバザー 7月~9月留学生バザーは夏休みです!その間、会員で大整理をします
*7月6日(土)10:00~12:00 2Fの大整理をします!
   *9月7日(土)10:00~12:00 
例年8月末に実施していましたセンター大掃除を今年度はこの日時で実施します
*多くの方々の参加をお願いいたします




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